知的生産ブログ


 
 

フランシス・ベーコン=著, 渡辺 義雄=訳 : ベーコン随想集 (岩谷文庫, 1983) p.124.

 友情の第二の効果は、... 知性に対して健全をもたらすものであり、最上のものである。... 知性にあっては、思想の闇と混乱を白昼にするからである。またこのことは、人が友人から受ける誠意のこもった忠告についてだけだと思ってはならない。忠告を受けるようになる以前でも確かなことだが、心に多くの考えをもっている者は誰でも、それを他の人に伝えたり話したりすることによって、才知や知性が明晰になり、ほぐれてくる。そうなれば、彼は自分の思想をもっと容易に検討し、もっと整然と並べるし、言葉に言い表わす時、どのように思われるかが分かる。最後に、以前より賢くなる。しかも、一日の瞑想より一時間の対話によってそうなる。テミストクレスがペルシャ王にこう語ったのは至言である。「談話はアラス織りの布をひろげてみせるようなものです。そうすれば、想像された模様が図柄となって現われます。ところが、考えられただけでは、それらはただ包まれているようなものです (19)」。


p.287.

(19) ... 引用はプリタルコス『対比列伝』テミストクレス篇二八。

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渡部 昇一 : ドイツ参謀本部―その栄光と終焉 (祥伝社, 2002) カバー見返しの長谷川 慶太郎 氏による推薦の辞より:

 よく指摘されることだが、「素人の知恵は不勉強な専門家にまさる」。

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